線を引くのは、拒絶ではない

こんな人に: 距離の近いコメントや質問に、うっすら困りながらも「応援してくれてる人だし」で流しているライバーさんへ。

住んでいる場所の質問、急に距離の近いタメ口、プライベートの詮索。悪意はなさそうで、むしろ好意から来ている。だからこそ対応に困る。この「うっすら困る」段階の話を今日はします。実は、この段階こそが一番大事だからです。

一番小さい段階の線引きが、一番やさしい

距離の近さは段階的に進みます。そして初期の小さな違和感を「気にしすぎかな」で流すと、相手の中ではそれが「許された」という実績になります。後から線を引き直すのは、お互いにずっと痛い。逆に言えば、一番小さい段階で一番軽く引く線が、相手にとっても一番傷の浅い対応です。線引きは冷たさではなく、早いほどやさしい。

軽い引き方の基本は、個人を名指しせず、明るい定型で流すことです。「どこ住み? とかは、答えられないことにしてるんだ。ごめんね」「その話はひみつです!(笑)」。ポイントは「答えない」ではなく「答えられないことにしている」という言い方。個人への拒否ではなく、枠のルールの案内になります。一度答えてしまった質問は次から線を引き直しにくくなるので、「1回だけなら」が一番高くつく、というのがこの段階のこわさです。

連絡先と面会は、規約が断ってくれる

もう一歩踏み込まれたとき、つまり連絡先の要求や「会いたい」の示唆が出たときには、強い味方があります。Pocochaの規約は、出会い目的の接触を明確に禁止しています。要求する側も、応じる側も違反です。

だから断り文句はこれで足ります。「Pocochaのルールで禁止されてるから、できないんだ。ごめんね」。これは方便ではなく事実です。理由が「私がしたくないから」だと相手は気持ちを変えさせようとしますが、「ルールだから」には交渉の余地がそもそもありません。あなたの気持ちの問題にならない断り方が、規約には用意されています。

なお、実害の気配(住所を探る発言、待ち伏せの示唆など)が出たら、段階が違います。記録を残して運営に相談、危険を感じたら警察相談専用電話#9110へ。「大げさかな」と思う段階で相談していい窓口です。

線のない枠で居心地を失うのは、他の全員

それでも罪悪感は残ると思います。「応援してくれる人に冷たくできない」。そこで、視点をひとつ足すと見え方が変わります。1人の要求に応え続けることは、残りの全員に「この枠は要求した者勝ち」と教えることです。線を引かない枠では、健全なリスナーさんたちが静かに居心地を失っていきます。

線を引くのは、その人への拒絶ではなく、枠にいる全員への公平さの表明です。そして多くの場合、まっとうなリスナーさんは、線のある枠の方を信頼します。ルールのあるお店の方が安心して通えるのと、同じことです。

配信でやるなら「答えないことにしている質問」を3つ決めて、明るい定型の返しをセットで用意しておく(住まいの詳細・本名・連絡先、あたりが定番です)。その場で考えると角が立ち、定型なら角が立ちません。線は、引く瞬間ではなく、準備の段階で決まっています。

好意はありがたいもの。だからこそ、好意が事故にならないうちに、軽くて明るい線を。それは枠を長く続けるための、立派な接客技術です。

新しい記事は、毎週日曜と水曜に更新しています。配信の合間にでも、ふらっと覗きに来てもらえたらうれしいです。

書いている人: ちゅっぱ。「読んだよぉ」のひとことでも、「うちの枠だとどうなる?」の相談でも、うまく言葉にできなくても大丈夫なので、気軽にDMください。InstagramのDM(@chupa.chan11)で待ってます。

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