リスナーが離れるのは、配信中の「見えない時間」
配信中、手元で別の画面を開く瞬間があると思います。数十秒のつもりの、悪気ゼロの時間です。
でもリスナーの画面には、何をしているかが映っていません。映っているのは、視線を落として黙っているあなただけ。コメントを打っても反応がない。電話中に相手が急に黙り込んだときの、あの落ち着かなさに近い時間です。理由が分からないまま待たされる時間は、実際の長さより何倍も長く感じられます。
リスナーが枠に居続ける条件は、突き詰めると「ここにいていい」「コメントが届いた」「自分も関われている」の3つです。見えない時間は、この3つ全部の逆をやってしまう。怒って帰る人はいないし、文句のコメントも出ません。だからライバー側は気づけない。離脱はこの瞬間に、いちばん静かに起きます。
解決は「作業をなくす」ではなく「実況する」
参考になるのはラジオDJです。ラジオDJは曲の準備や機材操作をしながら、その手元を言葉にして電波に乗せ続けます。姿が見えないメディアで沈黙が致命傷になることを、プロとして知っているからです。
同じことを、調子のいい日には自然にやれている人が多い。それを、気が向いたときだけでなく毎回にします。
配信での型は3ステップです。
予告。画面に目を落とす前に、これから何をするかと「声は聞こえてるよ」を先に言ってしまう。無言で消える時間をゼロにするのが狙いです。
実況。手元を言葉にし続ける。「これ、どっちがいいと思う?」と意見を聞けば、待たせる時間がむしろ関われている時間に反転します。
帰還。戻ったことを声に出して、待っていてくれたお礼を言う。そのうえで、見られなかった間のコメントをさかのぼって読む。
なお、基本は実況で乗り切るとして、実況しても間が持たない作業(イベント条件の確認など)だけは、配信の前後に回すほうが効きます。見えない時間は、上手にしのぐ技術と、起きる回数を先に減らす段取りの、両方で小さくできます。
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